税金・公的手当関連情報

更新日:2004年01月12日

身近なモノ編 平成16税制改正大綱その2

平成15年12月17日、平成16年与党税制改正大綱が発表されました。今回は、そのなかから身近なテーマとして公的年金等控除、老年者控除についてとりあげてみました。

前回のガイド記事では
・ 不動産との損益通算不可が2004年から適用される
・ となると、損益通算するためには今年中に売却するしかないの?

といった趣旨のことを書きました。

今回はより身近なものを取り上げてみたいと思います。
発表によると「少子高齢化社会における年金、医療、介護等を抜本的に再構築し、持続可能で国民が信頼できる社会保障制度を確立していく必要がある」と述べています。
それを踏まえ、老齢者にも応分に負担を・・・というのが今回の税制改正大綱の趣旨といえるでしょう。

変更点の主要なものは以下の2点です。
● 公的年金等控除の縮小
● 老年者控除の廃止

などです。

ひとつひとつみていきましょう。
● 公的年金等控除の縮小
これは公的年金等控除のうち、年齢65歳以上の者に対して上乗せされている控除額(最低140万円)を廃止するというものです。従来であれば、控除額が140万円あったので年金受給者であっても収入ベースで178万円以下であれば、公的年金等控除140万円と基礎控除38万円で差し引かれるため、税金がかからない仕組みになっていました。
この65歳以上であれば140万円であった公的年金等控除額が老年者特別加算という名称に改まり、120万円と縮小されることになったのです。
 
従来より、公的年金等控除額については年齢が65歳未満の者では最低控除額が70万円なのに対し、年齢が65歳以上になると140万円になってしまうので、その隔たりが問題とされておりました。

ただしこの控除額120万円という老年者特別加算という制度
あくまでも特別加算なので公的年金の収入ベースで330万円までの人しか適用がありません。
330万円以上の人については年齢による優遇措置はなくなり、65歳以上であっても、65歳未満であってもまったく同じ基準となります。


● 老年者控除の廃止
現行の老年者控除とは
・ 年齢が65歳以上で
かつ
・ 合計所得金額が1000万円以下
の人については、所得控除としてさらに50万円「老年者控除」という控除があります。

たとえば、従来であれば上記の公的年金等控除額と組み合わせると公的年金等控除額140万円、基礎控除額38万円、老年者控除額50万円を加算すると控除額合計で228万円となります。逆からみれば、この控除額合計のなかにはいっていれば結果として税金がかからない仕組みになっていたのです。

ですが、この所得控除としての優遇措置は平成17年分以降の所得税および平成18年以降の住民税からは廃止されます。この「老年者控除」があったおかげで結果として「税金がかからない人」になっていた人は結構多いのではないでしょうか。

日ごろ、よく
「私は年金だけだから税金なんて関係ないんじゃない?」なんていう人も、根拠はこんなところにあるのかもしれません。

平成16年税制改正。現役世代よりもむしろそれ以外の人たちに影響がでてきそうな気配であります。

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緊急速報~H16年税制改正その1
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この記事の担当ガイド

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田中 卓也

税理士であるガイドが避けては通れない税金の問題について、専門用語もかみくだいてわかりやすく解説。

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