1ドル77円前後の円高が継続しています。最近の急激な円高が企業業績悪化や株価下落の要因の一つといわれ、円高が更に進むと景気が更に悪化するだろうと言われています。そこで今回は円高と企業業績の影響について解説いたします。
日本全体への円高の影響
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| 為替レートと日本の景気の関係って? |
景気の良し悪しを計るには、単純に言えばGDP(国内総生産)が伸びているかどうかです。
GDPとは、簡単に言えば、国内でどのくらい1年間でモノが作られたかを計る指標で、 一定期間に生産された商品やサービスの(付加)価値の総額を表します。
GDPの構成要素は消費、投資、政府の支出、輸出、輸入などです。
ここで輸出、輸入に注目してみましょう。輸出から輸入を引いた純輸出額がGDPに単純に加算されます。
日本は輸出大国と呼ばれ、貿易黒字ですから、この純輸出額はずっと毎年プラスです。
対外国取引である輸出入は、自国通貨に換算して計算しなければなりません。ここで前回を思い出してみて下さい。
換算時の円ドル為替レートが1ドル110円だった場合と105円だった場合はどちらが純輸出額が高いでしょうか?
答えは前者です。つまり、今まで1ドル110円だった為替レートが、1ドル105円まで円高が進んだとすると、円で換算した純輸出額は下がります。
すなわち、これはGDPの低下に直結し、景気の低下が数字で評価されます。
このように見ると、円高は日本景気にも直接影響を与える現象であることが分かります。
逆に貿易赤字大国と呼ばれるアメリカは純輸出額がずっとマイナスなのでドル高(自国通貨の価値上昇)は自国のGDPにプラスに働きます。
例:トヨタに見る円高の影響
7203 トヨタ自動車を例に為替の影響を見てみましょう。
トヨタ自動車の2012年4-6月期決算発表にて、為替レートが期初予想の82円から円高に進んだことで約1600億円の影響があるとコメントされています。
これに対し今期の営業利益(予想)が3000億円 となっていますので、為替変動は利益に対して大きな影響があることが分かります。
ちなみに平成23年度はトヨタでは1ドル82円で予想を立てていますが、75円台程度まで円高が進んだ場合は、トヨタの株価予想は、ある程度減益を見込んで計算しなければなりませんね。
企業の海外売上比率にも注意!
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| 自動車業界は輸出、海外拠点が多いです |
実はトヨタよりももっと影響を受ける割合が高い企業も存在します。
それに注意するには決算短信や有価証券報告書で海外売上比率にも注目しましょう。
※トヨタの場合海外売上の比率は平成23年度 74% で推移しています。
この海外売上比率が高いほど円高が起こった時、その企業の対外取引への直接的影響と、国内景気低下による売上低下などの間接的影響の両者を懸念されやすくなります。 このように企業業績と為替は密接に関係があります。
これを機にあなたの日々のチェック指標に為替レートも追加し株式投資に役立ててください。
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