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平成18年平均保有金融資産中央値は760万円

平成18年「家計の金融資産に関する世論調査」によると、金融資産の平均保有額は1440万円、中央値は762万円で、昨年よりアップ! 運用商品も安全性から収益性へと変化が起こっています。

大沼 恵美子

執筆者:大沼 恵美子

貯蓄ガイド

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平均保有金融資産1440万円は数字のマジック!

「家計の金融資産に関する世論調査」(平成18年6月23日~7月20日実施、全国10,080世帯を調査、回収率34.5%)の結果が、金融広報中央委員会より発表されました。それによると金融資産の平均保有額は1073万円、中央値は420万円でした。金融資産保有世帯に限ってみると、平均保有額は1440万円、中央値は762万円となりました。前年に比べ平均保有額は下がったものの中央値は上回っており、全体では前年より豊かになっていることがわかります。

平均保有金融資産を計算する時、高額の金融資産保有者の存在が金融資産の平均値をあげ、算出された平均値は世帯の実態からかけ離れた数値になりがちです。そこで世帯の実態に近い数値を出すために中央値――調査対象世帯を、保有する金融資産額の少ない(多い)順に並べ、その中央に位置する世帯が保有する額――を出しています。したがって平成18年の調査結果から、平均的な世帯の保有金融資産は760万円ということができるでしょう。

20代は40%が資産が増えたが……

金融資産の増減を見ると、20代と70代を除く世代は金融資産が増加しています。20代では40%以上が資産が増加したというものの、前年より7%も減少し、資産が減少したという世帯は34.4%で、前年より約7%も増加しています。また、70代では増加したのは僅か13.6%、減少が51%と、若者と高齢者に生活の厳しさが現れています。
<平成18年家計の金融資産の増減>
平成18年家計の金融資産の増減
平成17年と比較すると、保有金融資産が増加している世帯は僅かに増えているものの、減少している世帯が40~50%と多い。「実感のない経済成長」を裏付ける数値ではないでしょうか。(出典:金融広報中央委員会「平成18年家計の金融資産に関する世論調査」)


貯蓄なしは約3割

貯蓄の有無で見ると、平成17年度73.3%から77.1%と大幅にアップし、家計環境が好転している気配が見られます。
<平成18年貯蓄保有の有無>
平成18年貯蓄保有の有無
出典:金融広報中央委員会「平成18年家計の金融資産に関する世論調査」


次回は保有金融資産額と運用商品の関係についてお知らせします。
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