「家計の金融資産に関する世論調査」(平成18年6月23日~7月20日実施)で、日本人が金融資産の運用方法を安全志向からリスク容認へと変わりつつあることがわかりました。金融資産に占める割合の内訳を見ると、株式は平成17年度7.9%が平成18年度には9.0%と1.1%アップ、投資信託は同2.5%が4.8%へと2.3%もアップしています。
今後保有したい金融商品としてあげられた有価証券が全金融商品に占める割合は、金融資産保有額500万円以上の世帯では25.7%、1000万円以上1500万円未満の世帯は26.8%と全金融資産の1/4を超えています。外貨預金や不動産投資信託などを含めたリスクのある金融商品での運用割合は、実に全金融資産の3割となっており、収益性を目指すポートフォリオの組み方になっています。
2006年8月末の投資信託の残高は61兆円を超え、その内株式投資信託が約49兆円で投資信託の約80%を占めています。金融資産を株式投資信託で運用する場合、数多い株式投資信託の中から「コレ!」という投資信託を選ぶためにも、株式投資の基本知識は必要なのではないでしょうか。
株式とは
株式を発行している企業が、資金提供を受けた見返りに発行する出資証券を株式といいます。一般に株式を購入することで株主になり、企業(株式会社)は株主に対して出資金を返済する義務はありません=企業が倒産しても出資金(株式購入資金)は戻ってこないということです。これが株式投資の最大のリスクです。
株主が得られる4つのリターン
株式投資で誰もが注目するのは「株価」の変動です。購入時の株価より売却時の株価が上昇していれば「売却益」が、逆に株価が下がれば「売却損」が発生します。短期売買の株式投資は、この「売却益」を得るために頻繁に売買を重ねます。ディートレーダーはその最たる者でしょう。
しかし、株式投資のリターンは「売却益」(キャピタルゲイン)がメインではありません。長期に株式を保有し大きな資産を形成していく人が実は数多くいます。それは株価の上昇によることもありますが「株式分割」が大きく影響します。かつての高度成長期には、無償増資という形で増資が繰り返され、保有株数が気がついたら数倍になった人もいました。
また、長期保有のお楽しみとして「配当金」や「株主優待」があります。最近では、企業はM&A対策として個人投資家を増やす方策の一つとして「株主優待」に力を入れています。一方機関投資家は、「配当」を引き上げるよう企業に要求しています。どちらにしてもリターンが増えることに変わりないので、この姿勢は個人の株式投資を促進する原動力になります。
配当利回り4.1%も
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| 東洋経済『会社四季報』2006年年4集(秋)より抜粋 |
リターンの中の一つ「配当」が、意外と利回りが高いことはあまり知られていません。岩井証券「今月の配当利回りランキング」によると、2006年11月決算企業の配当利回りのトップはリーバイ・ストラウス ジャパンで4.1%、ついで明光商会が3.43%でした。日本ケンタッキー・フライド・チキンは2.26%という高利回りにもかかわらずなんと第16位なのです。1年の預貯金金利と比較すると……。
IT革命を経て日本の主幹産業は今変化しつつあります。このように流動的な時代には、かつてのキャノンやホンダ、ソニーのように今後日本を背負って立つ企業が成長の過程にあるといえます。そんな会社を見出し、株主の4つのリターンを享受しようではありませんか。ただし、それには株価の下落、企業倒産などのリスクを覚悟しなければいけませんが……。