ふたりで学ぶマネー術/ふたりで学ぶマネー術

「ウチの子(ペット)」にかけるお金はいくら?

最近はペットのことを「ウチの子」と呼び、もはや家族同然となっていますが、皆さんは、何かペットを飼っていらっしゃいますか?今回は、ペットにかける費用について調べてみました。

平野 泰嗣

執筆者:平野 泰嗣

ふたりで学ぶマネー術ガイド

  • Comment Page Icon

ペットを飼っている人はどれくらい?

テレビや動画投稿サイトで、ペットの愛らしい姿を見ない日はないような気がします。最近はペットのことを「ウチの子」と呼び、もはや家族同然となっていますが、実際に、ペットを飼っている人はどれくらいなのでしょうか?
ペットを飼っている人はどれくらい?

ペットを飼っている人はどれくらい?


DIMSDRIVE『「ペット・ペットフード」に関するアンケート2015」によると、現在自宅でペットを飼っている人は、犬が最も多く14.7%、次いで猫が13.0%でした。最近は、猫ブームで「猫を飼う人が増え、犬を飼う人は減っている」と聞いたことがありますが、どちらも拮抗しているのですね。その他、鑑賞魚(熱帯魚含む):6.9%、鳥:2.2%、カメ:1.9%と続き、こうした小動物も人気です。男女別にみると、どの種類も女性の方が飼っている割合が高くなっていました。やはり、女性の方が世話をしたり、癒されることが好きなのかな、と思います。
DIMSDRIVE『「ペット・ペットフード」に関するアンケート2015」を元にガイド平野が図表作成(クリックすると拡大表示されます)

DIMSDRIVE『「ペット・ペットフード」に関するアンケート2015」を元にガイド平野が図表作成(クリックすると拡大表示されます)


犬、猫、どの年代で多く飼われている?

ペットの2大人気と言われる犬と猫ですが、どの年代で多く飼われているのでしょうか? 一般社団法人ペットフード協会「平成28年度 全国犬猫飼育実態調査」によると、次のような飼育状況でした。

一般社団法人ペットフード協会「平成28年度undefined全国犬猫飼育実態調査」を元にガイド平野が図表作成(クリックすると拡大表示されます)

一般社団法人ペットフード協会「平成28年度 全国犬猫飼育実態調査」を元にガイド平野が図表作成(クリックすると拡大表示されます)


最も飼育率が高い年代は、犬・猫ともに50代で、次は60代です。ペットを飼っている家庭というと、お子さんがいる家庭や、子どもが独立した後のシニア家庭というイメージを持っていたのですが、20代も意外と多くなっています。逆に、飼育率が最も低いのは、犬・猫ともに70代でした。ペットの面倒を見るためには、体力も必要です。自分たち(飼い主)の寿命を考えると、新たにペットを迎える、というよりも、今飼っているペットが亡くなるまで大切に面倒を見る年代なのだと思います。

ペットにはお金がかかると聞くけれど……いくらかけている?

ペットを飼うきっかけは、「暮らしの中で、癒しが欲しいから」「家族のコミュニケーションがよくなりそうだから」という方が多いと思いますが、忘れてならないことの1つに「飼育費用」があります。アイペット損害保険株式会社の調査によると、2016年に支払ったペット関連の費用は、犬を飼っている人は、「5万円~10万円未満」が最も多く(29.7%)、猫を飼っている人は、「5万円未満」が最も多く(43.3%)なっていました。詳細は、以下のグラフをご覧ください。

アイペット損害保険株式会社「ペットにかける年間支出に関する調査」を元にガイド平野が図表作成(クリックすると拡大表示されます)

アイペット損害保険株式会社「ペットにかける年間支出に関する調査」を元にガイド平野が図表作成(クリックすると拡大表示されます)


犬を飼っている人の約7割は、15万円未満、猫を飼っている人は、約8割が15万円未満となっていて、全体的に猫よりも犬を飼っている人の方が、費用をかけているようです。また、想定外の費用として、約4割の方が「治療費」を挙げていたそうです。ガイド平野は、「わからない」という方が4番目に多い点が気になりました。事細かに家計簿を付ける必要はありませんが、年間でいくらぐらいペットにお金をかけているか、意識していただけたらと思います。

ペットを迎えた時と毎年かかる費用は?

ペットショップやブリーダーから購入するほか、保護犬・保護猫を譲り受ける人も増えてきました。初めてわが家に迎え入れる時は、ケージやベッド、首輪・リード、食器、トイレなど初期費用がかかります。ガイド平野が、犬を飼い始めた時は、こうした日用品で1万5千円くらいかかりました。また、迷子になった時に役立つマイクロチップの装着に数千円~1万円(ガイド平野家では、約6000円)とワクチン接種3回分(約2万円)がかかりました。特に犬の場合は、飼い主の義務として、自治体への登録(初回のみ)と狂犬病予防接種(毎年)がありますので、そうした費用も見込む必要があります。

・自治体への登録(犬鑑札交付)手数料(初年度のみ):3,000円(東京都国分寺市の場合)
・狂犬病予防注射(毎年):約3,000円(動物病院により異なります)
・狂犬病予防注射済票交付:550円(東京都国分寺市の場合)

この他、不妊・去勢手術代として、3~5万円(ペットの大きさ等によって異なります)が始めの年にかかりました。

また、毎年かかる費用としては、
・ワクチン接種:1回(数千円・ガイド平野家では5~7000円)
・フィラリア予防薬:4月~12月頃まで毎月(約1,000円×8月)
・ノミ・マダニ予防薬:できれば毎月(1回約1,000円×12月)
といった薬代の他、ペットフード、おやつ、おもちゃ、洋服、トイレシーツ等の消耗品があります。また、美容院代は、シャンプー&カットで5,000円前後ですが、ペットの種類や毛質によっては、毎月毛並みをカットする必要があるそうなので、事前に確認しておくことをお勧めします。
毎年かかるお金も侮れないね……

毎年かかるお金も侮れないね……
 

ペットの生涯にかかるお金は、車一台分!?

10年前にペットにかかる費用についてコラムを書いた時は、平均寿命が10年くらいでしたが、医療の進歩や食生活・住環境の向上などで、犬や猫も、平均寿命が年々延びていて、今では15年くらい生きられるようになっています。少しでも長く一緒にいられるようになることは、とても嬉しいですが、かわいいからと予算を掛け過ぎてしまうのも、要注意です。仮に、毎年10万円費用がかかるとすると、15年間で150万円……車が一台買えるくらいですね! ペットも家族の一員となれば、ライフプランの家族欄に「ポチ」や「タマ」の項目があってもいいかもしれません。

ポメラニアンのボク達(右レゴラス、左ベルナルド)も大切な家族です!

ポメラニアンのボク達(右レゴラス、左ベルナルド)も大切な家族です!

お金で買えない価値がある!家族の一員、そして癒し……

最近は、ペットを飼ってもいいという賃貸物件や、分譲マンションが増えてきました。犬の散歩をしているうちに、近所で犬を飼っている人と知り合いになれたり、カフェやペット同伴可能の施設、美容院等で、犬・猫好きの仲間(犬友・猫友)ができた、という話をよく聞きます。命あるもの、いつかは悲しい別れがあるのは仕方ありませんが、一緒に過ごした時間は、決して消え去るものではありません。何より私たちの癒しになるペット……。これから飼ってみたいという方は、かかる費用を見積もって計画的に準備してみてはいかがでしょうか。パートナーと共通の話題も増えて、さらに心豊かな暮らしが出来るかもしれませんね。

【関連リンク】
●家族同様のペット達、病気やケガ、災害にどう備える?
●ペットとの休日、家族とどこでどう過ごす?
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます