「家計管理は家計簿から」のウソ
家計簿は家計管理に使う道具です。使いこなせば家計管理にとってはもっとも有効なツールですが、慣れるまで時間がかかります。家計簿がなければ家計管理ができないわけではなく、他の道具を使う方法もあるのです。家計簿は支出の中身をメモしておくものですから、メモが面倒で苦手なら貯金通帳の残高を見れば毎月の支出の合計額はわかります。「収入-支出=貯蓄額」になりますので、残高を見れば、毎月いくらぐらいが引き落とされ、支出しているかはカンタンにわかるはずです。
家計簿でより正確に支出を把握できる
通帳で毎月の収支を見て、常にムダづかいをしないよう心がければ、支出は抑えられて家計管理は合格といえます。でもさらに上を目指すなら、家計簿をつけると「外食費が多い」とか「電話代が高い」など、支出の中身がはっきり見えてきます。しばらく続けると毎月何にいくらかかっているのか、という支出の中身がわかり、毎月いくら貯められるか、1年後、10年後はいくら貯金ができている? 住宅購入や教育費の支出などで、何ができている? といった、未来の自分の姿を予測することができるのです。
家計簿はどうして続かなかった?
忙しい中、家計簿にただ数字を書いて合計するだけでは、面倒で続かないのが当たり前です。おまけに最初は電卓の使い方もぎこちなく、「足していたのに数字が増えてない」とか「間違えたから最初からやり直し」なんてことの連続で泣けてきます。これで、項目が多くてあなたが完璧主義だったら、続けるのは奇跡に近いかも⁉家計簿を買うときにも注意が必要です。買うときに、はりきりすぎてはいけません。「袋分け」も「レシート貼り」も「品目毎の底値チェック」も、普段していれば問題なく始められますが、「何それ?」という初心者は、一番書く所が少ないペラペラでシンプルなものを選びましょう。
パソコンソフトも、パソコンに慣れていなければ最初は入力だけでも大変です。どうしても続かなかった人に、100円ショップの家計簿をおすすめしたら続けられたそうです。
家計簿をつける前にチェックしたいこと
家計簿をつける前に、何のためにお金の管理をするか? という具体的な目標を決める所から始めてみましょう。図を参照してください。まずは目標を決めることが大事です。うまくいかない人の一番の原因は、順番が逆なこと。ただ家計簿をつけてムダを見つけたとしても、「ふーん食費が多いんだ」で終わってしまいます。