文章:天野 隆(All About「相続・相続税」旧ガイド)
■現金贈与か物件贈与か
日を追うごとに話題になっている
「生前贈与」ですが、今回は住宅資金贈与として、3500万円を現金で贈与する場合と3500万円の家を建ててから贈与する場合、どちらが得か検証してみようと思います。
一見同じように思えますが、一般的に家を贈与したほうがコストが低い場合が多いようです。何故かを以下の条件で順を追ってご説明致しましょう。
■住宅資金を現金として贈与
まず、お子様が3500万円の家を建てることになったとします。
この時、3500万円現金で贈与する場合と、贈与しない場合のどちらが良いか。
贈与されないと3500万円の
住宅ローンを組むことになります。
10年で0.033の金利と仮定しますと約600万円になります。この600万円分贈与をした方がお得なわけです。
では、暦年贈与と相続時精算贈与のどちらを選択したほうがよいのでしょうか?暦年贈与の場合、
住宅資金贈与の特例が使えます。贈与税は900万円、相続税は3億円に対してかかりますので、2300万円になります。
それに対し、相続時精算贈与の贈与税は3500万円まで非課税ですので、0円。相続税は3億円の財産に、贈与された3500万円を足して3億3500万円に対して、2900万円になります。
贈与税と相続税を合計しますと、暦年贈与は3200万円、相続時精算贈与は2900万円と相続時精算贈与のほうが、300万円お得ということがわかります。
わかりやすく、表にしてみます。
| 暦年贈与 | 相続時精算贈与 |
| 贈与 | 900万円 | 0円 |
| 相続税 | 2300万円 | 2900万円 |
| 合計 | 3200万円 | 2900万円 |