■迫り来る『2007年ショック』
■大学全入の本当の問題や破綻時に学生がどうなるか
■一般家庭への影響について迫り来る『2007年ショック』

最近は、何が何でも子供を大学へ通わせようとする親が、以前ほど多くはなくなったように感じます。
高卒と大卒で生涯賃金の格差が縮小傾向にあることも理由の1つでしょうし、親自身、自分の老後に自己責任で備えなくてはいけないのだと、意識が変わってきたためでもあるでしょう。大学を卒業しても、4人に1人がフリーターになるご時世でもあり(国の政策の問題でもあるわけですが)、爪に火をともして子供の教育に躍起になる時代ではなくなってきたのかもしれません。
そんな中、親にとっては、
今後の子供の教育方針を考える上で押さえておかなくてはならない現象が目前に迫りつつあるのを、ご存知でしょうか? 教育界を大きく揺るがす激震——それが
『2007年ショック』です。
2年早まった、大学「全入」期
想像してみてください。子供を早くから塾通いさせて大学にも入れ、これで親としては肩の荷がおりたとひと安心。と思った矢先、息子あるいは娘が、いつものように大学に行くと、大学の門が固く閉ざされている。テレビで学長が頭を下げているのを見て、その大学が
破綻したことを知る・・・。
そんなことが現実に起きたらイヤですよね。でも、あながち架空の話でもなくなりそうなのです。
2004年7月に、文部科学相の諮問機関、中央教育審議会の大学分科会が出したある「試算」が、教育界に激震をもたらしました。試算は、
2007年度に、大学・短大への進学希望者が約69.9万人まで減り、大学の定員数とほぼ同じになるというものでした。<進学希望者数=大学の定員数>ということは、計算上では全員入学が可能である
「全入」と呼ばれる状態になるのです。
実は、以前から、大学全入時代が来ることは予想されていました。でもその時期は、2009年とされてきたのです。今回の試算では、
その時期が2年早まって2007年度に全入時代が来るというのです。
当初の予想よりどうして早くなったかというと、少子化で18歳人口が減る中、一方では、資格重視で専門学校への進学を希望する学生が増えたためといえます。
大学・短大の進学率は現状で56%程度。18歳人口が減るのが予想されていたにもかかわらず、どんどん私立大学が新設され続けたツケが回ったともいえます。