金利上昇に対する備えは「わからない」?
このアンケートでは、「今後1年間の住宅ローン金利がどうなると考えているか」という質問も行っています。
「現状よりも上昇する」と答えた人は、第1回調査(平成19年5月実施)では53.7%もいましたが、第3回調査(平成20年2月実施)では、29.1%にまで減っています。金利先高感はずいぶんと弱まってきたようです。しかし、ここで聞いているのは、「今後1年間」の金利という条件付。住宅ローンは、返済が20年、30年と続くことも忘れてはならないことです。
また、変動金利の利用者に対する「金利上昇に伴い、返済額が増加した場合にはどう対応するか」という質問については、下記のような結果となっています。
・一部繰上返済する 33.0%
・返済めどや資金余力があるので、返済継続 13.5%
・金利負担が大きくなれば全額完済する 7.9%
・借換えする 11.2%
・見当がつかない、わからない 34%
「一部繰上返済する」、「全額完済する」、「返済継続する」という3つの答えの合計は54.4%。このような返答ができる人は、金利上昇に対する備えができている、ということになります。しかし、「わからない」という人だけでも34%。変動金利を借入れる上で、最低限行っておかなくてはならないのが、金利上昇への備えです。備えができているかを確認せず、借入れをしている人がこれほど多いということに、危機感をおぼえます。
また、「借換えする」は、一見対策に見えますが、通常、変動金利以上に金利が低い住宅ローンはありません。最近の住宅ローンは当初から優遇幅が大きく、さらに優遇幅が大きな住宅ローンに借換えをしたとしても、その差は微々たるものであることが予想されます。返済額軽減の大きな効果は望めないのではないでしょうか。「借換えする」と考えている人も、対策を持っていないということに近いのではないかと思います。
多種多様な住宅ローンが登場しており、安心して、確実に返済できるような住宅ローンを選びやすい環境になっていると思います。しかし、現実は、まだまだ、住宅ローンのリスクを理解せずに借入れしている人が多いようです。
米国のサブプライムローン問題の二の舞にならないためにも、目先の金利環境や返済額のみならず、長期的な展望で住宅ローンを選んでほしいと願っています。
【住宅ローン完全マニュアル】住宅ローン完全マニュアル【基礎編】