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更新日:2009年06月29日

50年返済の「フラット50」はどう使う?

長期優良住宅の認定制度が始まり、この住宅に利用できる最長50年返済の「フラット50」が登場しました。返済年数が長いと、それだけ総返済額は多くなってしまいますが、どのように利用できるのでしょうか?

返済年数が長くなれば借入れ可能額も増える

最長返済期間が50年ということは、同じ年収でも借入れ可能額が増えるということです。どのくらい増えるのか、フラット50とフラット35で借入れした場合を比べてみます。

【例】年収600万円の場合
・フラット50の金利は3.51%で、0.3%引下げを利用し3.21%とする
・フラット35の金利は2.99%とする

フラット50、フラット35とも、年収400万円以上の人は、年間返済額が年収の35%以下という規定があるので、年間返済額は210万円までとなります。年間返済額210万円以内(毎月だけで考えると175,000円/月以内)で借入れできる金額は、

・フラット50の場合 約 5,220万円
・フラット35の場合 約 4,550万円

実際には、フラット50は購入価額の6割までという制限があるので、このままの差にはなりませんが、かなりの自己資金がある場合などは、理論上はこのように借入れ可能額が増えることがわかります。

フラット50を利用して購入するケース比較

それでは、具体的な物件の価額を想定して検証してみましょう。現在、30歳の人が一戸建てを購入するケースです。土地代は一緒なので、住宅の建築費で比較してみましょう。

A.長期優良住宅(建物のみ) 2,500万円を購入する場合
(当初20年間は0.3%金利引下げ)
フラット50 1,500万円 毎月返済額 50,239円
フラット35 1,000万円 毎月返済額 36,776円
毎月返済額合計 87,015円
総返済額(繰上返済しない場合)約4,642万円

B. 長期優良住宅(建物のみ) 2,500万円を購入する場合
(当初20年間は0.3%金利引下げ)
フラット35 2,500万円 
毎月返済額 95,618円
総返済額(繰上返済しない場合)約4,052万円

C.長期優良住宅ではない住宅(建物のみ)1,500万円を購入する場合
フラット35 1,500万円 
毎月返済額 57,644円
総返済額(繰上返済しない場合)約2,421万円

まず、フラット50を利用したAのパターンとフラット35だけのBのパターンを比べると、総返済額は600万円近くも違ってきます。フラット50で借入れた場合には、余裕のあるときには繰上返済をしていくことが望ましいでしょう。ただし、まだ若くて、毎月の返済額を抑えたいと考えるのであれば、Aを使うことも考えられます。

30歳など若いうちに一戸建てを購入した場合には、生きているうちに建替えが必要になる可能性が高くなります。Cのケースで、将来再度1,500万円借入れをして建替えした場合、もし、金利が4%になっていたとすると、20年返済でも総返済額は2,182万円。総額ではBとほぼ近い4,603万円となります。


建替えを考えるのであれば、今から寿命の長い長期優良住宅にしたい、でも、少しでも毎月返済額を下げておきたい、というケースでは「フラット50」の利用も候補に上がるでしょう。ただし、上記のように、全額借入れで考えた場合には、「フラット50」は購入額の6割までであることから、毎月返済額を大幅に下げる効果はなく、現時点ではあまり多くの方が対象になるような商品ではないという印象です。

なお、フラット50の取扱いは、今のところは限られた金融機関となっています。取扱い金融機関の一覧で確認してください。
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高田 晶子

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