住宅ローンの借入/これから借りる住宅ローン関連情報

利息の返済のみで高齢者の住宅リフォーム

リタイア後、住宅のバリアフリー化や、耐震強化をしたいと思っても、収入がないと原則ローンの借入れができません。そのような時に利用できるのが住宅金融支援機構の高齢者向け返済特例制度です。

高田 晶子

執筆者:高田 晶子

住宅ローンガイド

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高齢者向け返済特例制度とは

イラスト
終の棲家と考えるのであれば、耐震強化やバリアフリー工事も必要。その資金準備もお忘れなく。
持ち家も、古くなればリフォームや修繕が必要になってきます。また老後も住み続ける家であれば、バリアフリー化も必要になります。特にリタイア後に工事が必要になると、工事代を自己資金でカバーできれば問題ないのですが、まとまった金額を支出して老後生活資金に支障が出てしまうという人もいるでしょう。できればローンを利用したい、という場合でも、原則、会社員や自営業で働いている収入がないと借入れも難しいのが現状です。

このような場合に、検討の一つとして考えられるのが、住宅金融支援機構の「高齢者向け返済特例制度」です。「高齢者向け返済特例制度」は、年金収入も収入としてみなすため、働いていなくても借入れが可能です。

そして、元金は据え置き(返済しない)、毎月の支払いは利息のみになります。元金の返済は、申込者ご本人が亡くなられたときに、全額を一括で返済します。この制度を利用することにより、申込み者ご本人の存命中は、毎月の支払いを少なくすることができ、貯蓄を一気に減らすことを避けられます。

利用できる人や対象となる工事は?

この制度を利用できる人や、利用できる対象となる工事の主な要件は次のとおりです。

【利用できる人】以下の全てにあてはまること
・借入申込時に満60歳以上
・自分が居住する住宅をリフォームする人
・総返済負担率が次の基準以下である人
 年収が400万円未満の場合 30%以下、年収が400万円以上の場合 35%以下
・日本国籍の人または永住許可などを受けている外国人

【対象となる住宅】
・工事完了後の住宅部分の面積が50m²(共同建ての場合は40m²)以上の住宅

【対象となる工事】
・バリアフリー工事または耐震改修工事のいずれかの基準に適合する工事 、バリアフリー工事または耐震改修工事以外のリフォーム工事を併せて行う場合も対象。なお、工事完了後、物件検査が必要となる。

【保証】
・高齢者居住支援センター((財)高齢者住宅財団)の保証が必要。

いくらくらいの借入れができるのか、返済額はどのくらいかは次のページで。
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