住宅購入のお金はライフプランに合わせて考える

更新日:2005年12月12日

賃貸VS購入、徹底分析その2

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賃貸と購入を比較する場合、それぞれのメリット・デメリットにはどんなものがあるのかを確認し、自分が重要視する項目はどれなのか、冷静に判断することが大切でしょう。短期集中連載の第2回目です。

文章:菱田 雅生(All About「住宅購入にかかるお金・税金」旧ガイド)

双方のメリット・デメリットを知る

賃貸と購入のメリット・デメリットの両方を知ることが大切
前回、賃貸と購入のどちらがトクかというのは今後の経済情勢がどう変化するかによって結論が大きく異なってくるという点と、定期預金と株式投資を比較するのと同様でリスクの度合いがまったく違うため、単純に比較はできないという点をお伝えしました。

それらを踏まえた上で、自分は賃貸と購入のどちらを選ぶのか。その判断の際に参考になる賃貸と購入のメリットとデメリットを確認していくことにしましょう。すでに住宅を購入している人も、将来のために、購入した場合のメリットとデメリットは再確認しておくべきだと思いますよ。

ではまず、購入の場合のメリットからみていくことにしましょう。

購入のメリットその1:老後の生活設計が立てやすい

住宅ローンを組んで住宅を購入しても、返済さえ終わってしまえば、その後の住居費負担は固定資産税などの維持費(マンションでは管理費・修繕積立金等も含む)だけですむようになります。

老後の収入は、現役時代に比べると大幅ダウンとなるのが一般的。退職までにローンの返済が終われば、退職後収入が減っても、住居費も大幅に下がっているので安心できます。ただし、退職までにローンの返済が終わらないと、このメリットの効果はあまり得られません。

購入のメリットその2:インフレによる資産価値の上昇

世の中の物価が上昇していくインフレになると、一般的に住宅の価値も上昇していくことが期待できます。通常、建物部分は経過年数に応じて価値が下がっていきますが、土地部分は不動産の取引動向に左右されます。物価がどんどん上がる世の中になれば、当然不動産の価格も上昇するはずです。立地条件による違いやマンションと戸建てによる違いはあるでしょうが、住宅という保有資産の価値が上昇するのはメリットといえるでしょう。

また、景気がよくなりモノを買う人が増えて物価が上昇するというような健全なインフレであれば、働く人の収入が増えたり、賃貸の家賃相場が上昇したりします。こうなると、購入した場合のローン返済は次第に楽になっていき、逆に、賃貸に住み続けた場合の家賃の絶対額が上昇してしまうわけです(収入の伸び率と家賃の上昇率が同じ場合、家賃の実質的な負担は変わりません)。

購入のメリットその3:自由にリフォームができる

賃貸の場合は、住まいに何らかの不便を感じても簡単にリフォームをすることはできません。当然ながら貸主である大家さんの許可が必要です。これが購入した自分の持ち家であれば、リフォームは自由です。また、マンションの場合は、戸建てに比べるとリフォームの自由度は低くなると思われますが、それでも共用部分以外のリフォームは基本的に可能です。


一方、購入のデメリットは、

購入のデメリットその1:引越しがしにくい

購入した住宅のローンの返済が終わっていない場合、引越そうと思っても、そう簡単にできるものではありません(ローンの返済と家賃の支払いを同時にできるような収入の多い人は別ですが…)。

住宅購入後に住まいを替えるためには、住宅を売却して新しく購入する「買い替え」か、いまの住まいを「賃貸に出す」というのが一般的な選択肢となります。どちらにしても、賃貸住まいの人が引越しをする場合と比べると、金銭的な負担が重くなったり、手続き等に時間がかかったりするでしょう。

なお、「買い替え」の場合は、住宅の売却代金や手持ちの資金でローン残高を完済できないと、売却自体ができないケースが一般的なので、住宅の価値よりもローン残高が多い場合は注意が必要です。

購入のデメリットその2:収入減に対応しにくい

これもローンの返済が終わっていない場合のデメリットですが、収入が減ってしまうとローンの返済に家計が圧迫され、細々とした生活になってしまいます。最悪の場合は、家計が破綻することにもなりかねません。

賃貸の場合でも収入が減ってしまうと生活は苦しくなりますが、家賃の安いところに引越すことで多少は改善することができます。購入の場合も、家賃の安いところに引越すことは可能ですが、その時点で住宅を売却しローンが完済できないと難しいでしょう。

購入のデメリットその3:ローン以外の住居費負担が意外と重い

いわゆる「住宅の維持費」として総称されることが多いですが、住宅購入後は固定資産税や都市計画税などの税金や、マンションの場合だと管理費や修繕積立金なども必要になります。これらはランニングコストとして、ローンの返済とは別に継続してかかってくる費用です。賃貸の場合の管理費と比べると、その負担はかなり重くなっているのが通常です。

なお、戸建ての場合は管理費や修繕積立金、駐車場の管理費などがかからないからトクだといわれることがありますが、戸建ての場合はセキュリティ面などの管理を自分でしなければなりませんし、将来の修繕費用も自分で貯めておく必要があります。一概に戸建てがトクとかマンションがトクとはいえないでしょう。


では、『賃貸のメリット・デメリット』は?次ページで解説します。

(執筆者:村元 正明)

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