医療保険/医療費控除について学ぼう

医療費控除の対象になるの?ならないの?(2ページ目)

医療費控除は、すべての医療費が対象になるわけではありません。通院時の交通費など、医療費控除の対象になるか判断に迷いそうなケースを挙げて、Q&A形式で解説します。

松浦 建二

執筆者:松浦 建二

医療保険ガイド

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通院時の交通費は医療費控除の対象になる?

通院にいくら電車賃がかかったか忘れないためにもメモしておきたい

通院にいくら電車賃がかかったか忘れないためにもメモしておきたい

「骨折したので治療のため10回通院した。その時にかかった電車賃は医療費控除の対象になる? 」といったケースです。

医師の診療等を受けるのに直接必要だった通院なら、電車代やバス代は医療費控除の対象になります。領収書がない時は、何月何日にどこからどこへ行っていくらかかったかを一覧表にして、申告時に領収書とともに提出します。家計簿などに記しておかないと忘れそうなので、注意してください。

病院の駐車場代は医療費控除の対象になる?

「風邪を引いて治療のため通院した。病院は駅から遠く、バスも自宅からだと不便なので、大変な思いをしながらもマイカーで運転して行った。その時に病院の駐車場代がかかった」といったケースです。

残念ながら、マイカーで通院する場合のガソリン代や駐車場代は対象にはなりません。通院費として認められるのは、交通機関などを利用したときの人的役務の提供の対価との解釈です。通院費も控除の対象にしたいなら、不便でも電車やバスを使って通院するようにしましょう。

出産の時に使ったタクシー代は?

出産のときは例外で、ゆっくり電車やバスで移動できない緊急事態なので、タクシー代も医療費控除の対象になります。領収書を忘れずに受け取っておきましょう。出産間近の妊婦が後部座席に座っていたら、タクシーの運転手も緊張しそうですね。乗車する際は、万全を期してバスタオル等を敷いてから座るようにしましょう。

入院した時に買ったパジャマや歯ブラシの費用は?

治療を目的とした入院だったら、これらの費用も医療費控除の対象に含めてもよいのでは……と思うかもしれません。入院する時、普段使用しているパジャマでは恥ずかしいからと新たに買う人は多いようですが、残念ながら認められません。

差額ベッド代も医療費控除の対象になる?

無条件で認められるわけではありません。医師の診察や治療を受けるために必要な場合は認められる可能性が高いものの、本人の都合だけで個室に入院したような場合の差額ベッド代(室料差額)は、控除の対象にはなりません。

妊婦健診の費用は? 眼鏡の購入費用やレーシックの手術費用は?>>>
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