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クソゲーの今を考える

最近クソゲーに当たって悔しい思いをしたことはありますか? 多少期待と違っても、昔ほどの衝撃を受けることは少なくなっていませんか? こんな今こそ、愛せるクソゲーを探しましょう。

山道 健介

執筆者:山道 健介

プレイステーションガイド

クソゲーってなに?

このタイトルについては、また後ほど
表現は悪いが、「クソゲー」という言葉がある。
一説にはみうらじゅん氏がサン電子の『いっき』を購入して名付けたのが発祥とも言われている。
つまり酷いゲームという意味だ。
最上級のクソゲーになると、プレイ開始直後に「え?なに?酷くない?演出?」と思い、数分後にそれがゲーム本編であることに気がつく。
あまりに操作性が悪かったり、設定が無茶苦茶だったり、パッケージの絵とゲーム内容がまったく違ったり、ゲーム開始直後に既に何をすればいいかわからなくなったり、突然のスタッフロールに呆然としたり、その酷さは様々だ。

ゲームを進めるごとに判明してくるタイプもある。
徐々に「え…ひょっとしてコレって…」と湧き上がってくる恐怖。思い切って購入した株が暴落していく様を見るかのような絶望感が味わえる。株をやったことはないが。
RPGで言えば敵との遭遇がやたら頻繁だったり、色々なシステムがあるのに一切活用する余地がなかったり、難易度の調整に難があるパターンが多い。

また、ゲーム中盤を越えたあたりで突然破綻するパターンもある。
開発費や開発期間が足りなかったのだろうかと邪推してしまうが、オープニングから数時間は良かったのに、どんどんおかしくなっていくケースだ。
「ちょっと敵が強すぎないか?」くらいならともかく、通常では太刀打ちできないような敵が突然続出したり、逆にあまりにも手応えのない展開になってしまったり、どんどんストーリーが崩れていって最終的に意味不明になってしまうということもある。

と、まぁ、多種多様のクソゲーがあるわけだが、最近クソゲーに当たったことはあるだろうか?

汝、神を愛するようにクソゲーを愛せよ

筆者は基本的に、クソゲーは忌み嫌うべきものではなく、愛で、慈しむべきものではないかと考えている。

それは連敗を重ねたかつての競走馬、ハルウララのように、そのダメっぷりを愛するための存在なのだ。なのでクソゲー愛好家というのも存在するし、歴史に残る名作同様、歴史に残るクソゲーというのもある。

クソゲーと聞いてファミコンの『たけしの挑戦状』を挙げる人は多い。
あまりに突き放した自由さ、あまりにヒントのない展開、あまりに難解でシュールな謎解き。
発売直後からクソゲーの名をほしいままにした名作だが、箱庭での展開と自由度の高さはあの『グランドセフトオート』シリーズを先取りしたのではないかと、ひそかに筆者は考えている。

また、同様にファミコンの『頭脳戦艦ガル』をご存知の人もいるのではないだろうか。
分岐のあるステージでパーツを集めていくシューティングで、果敢にもRPGシューティングというジャンルを自称したタイトルだ。
255個のパーツを収集するのはもはや何かの苦行でしかない。
だが、新たなゲームジャンルをでっちあげ創造するというクリエイティブな姿勢は評価に値する。

このように、クソゲーは「従来の枠に捕らわれない」という意味で先進性があり、勢いがあるものも多い。

クソゲーはファミコンブーム全盛期、「出せば売れる」という状況で量産された背景があるが、筆者はクソゲーと言えば思い出す雑誌がある。
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