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自動車税の仕組みを知ろう1

毎年忘れたころにやってくる自動車税。特に車検と重なる年度のときはちょっとまとまった出費となります。その課税の仕組みを解説してみました。

田中 卓也

執筆者:田中 卓也

税金ガイド

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例年より休みの取りづらい日程となったゴールデンウイーク、みなさまはどう過ごされましたか?今年は、イラク情勢やSARSなどの影響で例年より海外脱出組みが少なかったようです。何となく「休みボケ」に陥りそうなこの季節。税務面で現実に引き戻されるのが今回取り上げる自動車税です。
 
自動車税は毎年4月1日現在、自動車の所有者として自動車検査証(通常、車検証といいます)に記載されている人に全額賦課されて(つまりは課けられて)くる地方税の一種です。
いくつか専門用語が出てきましたので、解説しておきます。
税務の分類の中には国税・地方税という区分があり、要はその税金は誰が徴収する権利があり、その使い途の責任は誰にあるのかという視点から分類する方法です。
法人税や所得税・相続税は国税といった区分に属し、自動車税や固定資産税・住民税は地方税といった区分に属します。
選挙もあったことですし、税の基本のひとつなので覚えておいてください。
ですので、たとえば品川・足立・練馬といったナンバーの車の徴収権者は東京都ということになりますし、横浜・湘南といったナンバーの車の徴収権者は神奈川県ということになります。

ここでもうひとつ疑問に思うのは4月1日現在の所有者に全額賦課されてくるということでしょう。年の途中で廃車にしたり、業者に買い取ってもらった場合にはどうなるのといった疑問です。

例によって、Q&A方式で説明してみたいと思います。
私は都内在住の独身のサラリーマンです。このたび9年目の車検をむかえようとしている乗用車を保有していますが、駐車場などの維持費がたいへんなためこれを期に思い切って廃車にしようとも思案中です。仮に廃車の時期を車検の期日前の6月にすると税金の扱いはどうなるのでしょうか。

このような場合では私でしたら以下のように回答いたします。
自動車税の仕組みは4月1日現在の自動車の所有者に対して1年分賦課されます。したがって、全額納付後の6月に廃車手続が完了した場合には、7月以降の税金は還付されます。
還付金が発生すると自動的に納税者宛てに還付通知書が送付される仕組みになっています。
ポイントはきちんと廃車手続きを行うということです。
また、還付になるまでには、廃車等が確認されてから1ヶ月半程度かかります。ただし、納税者に未納の住民税などがある場合は優先的に充当されることもありますので注意してください。
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