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申は煽てればいいの? 申年の相場は・・・

昔から言われる相場の格言にちなんでみると、申年の今年は「騒ぐ」年になるそうです。

執筆者:保畑 公志

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こんにちは、ルークです。


もう2004年を迎えて1ヶ月を終えようとしていますが、ちょっと書き忘れていたテーマがありました。でもやっぱり皆さんには知っておいてほしいので書いちゃいます!


株をする人というのは、昔から何かにすがるように色々な習性を研究してきました。たとえば、空の星の動きと相場の関連性を見てみたり、うるう年の相場の特徴を研究してみたり。そして、今回ご紹介する干支もそのうちのひとつです。

昔から言われる相場の格言に「辰巳(たつみ)天井、午(うま)尻下がり、未(ひつじ)辛抱、申(さる)酉(とり)騒ぐ、戌(いぬ)笑い、亥(い)固まる、子(ね)は繁栄、丑(うし)はつまづき、寅(とら)千里を走り、卯(うさぎ)は跳ねる。」というのがあります。その格言にちなんでみると、申年の今年は「騒ぐ」年になります。


少し余談です。われわれが親しんでいる干支というと普通は十二しかありませんが、正確に言うと、干支は十干・十二支からなり、60年に一度同じ干支が巡ってきます。2004年の干支は甲申(きのえさる)です。前回の甲申の年は昭和19年(1944年)で、太平洋戦争の真っ只中。日本では、「本土の防波堤」サイパンが陥落、内閣は総辞職に追い込まれました。世界では米・英・カナダの連合軍がノルマンディー上陸を果たすなど、第2次世界大戦終結に向けて大きく動き出した年と言えます。


・・・この時代の相場と今を比較して見るのは少し無理があるので、十干は気にしないことにして十二支の申年を見てみたいと思います。


バブル崩壊前回の申年は1992年(平成4年)でした。バブルの崩壊が加速し、土地と株式の下落によって413兆円というお金が泡となり消えてしまいました。日経平均の年間下落率は26%に達しましたが、底値は8月の14,309円で、翌年の4月には2万円を回復しています。


その前の申年は、1980年(昭和55年)です。第二次石油危機がもたらした不況真っ只中のこの年、9月にはイラン・イラク戦争が勃発、また観測史上一番の冷夏となるなど、内外ともに暗い話題が続きました。しかしこの年、自動車生産台数が米国を抜き世界一となるなど、日本企業の実力を評価したオイルマネーが株式市場に流入、日経平均は年間で8%の上昇となりました。


1968年(昭和43年)は「いざなぎ景気」も半ばに差し掛かった年です。日本のGDPは西ドイツ(まだ東西ドイツが統合する前ですね。)を抜き世界第2位となりました。世論調査でも国民の大半が中流意識を持つようになり、自動車、カラーテレビ、エアコンなどの耐久消費財が人気化しました。株式市場では、日本経済の高い成長率と割安な株価に注目した外国人投資の急増で、ダウ平均は33%もの上昇となりました。


そして、1956年(昭和31年)。「神武景気」相場2年目にあたるこの年はダウ平均(現在の日経平均)の上昇率が29%に達し、前年(20%上昇)に続き大幅高となりました。1956年度の民間設備投資は技術革新を背景に名目で前年度比58%も伸びました。経済白書が「もはや戦後ではない」と宣言したのもこの年です。


では、今年はどうでしょうか?
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