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年金の不足分、どれだけどう準備する?

老後に必要な資金はどのくらいなのでしょうか?目標額に向けて、今から毎年どのくらい積み立てていけばいいのでしょうか?また、積立手段としては、どのような金融商品があるのでしょうか?みていきましょう。

原 佳奈子

執筆者:原 佳奈子

年金入門ガイド

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老後資金の準備に「早すぎる…」はありません!
 

老後資金の準備のための目標額はいくら?


皆さんの中には、老後資金の準備として、自分で作る年金を考え始めた人も多いことでしょう。一方、「まだ30歳になったばかりだから、もう少しあとからで。」と先送りにしている人もいることでしょう。でも、先送りにすればするほど、たいへんになります。年金づくりのスタートは早い方がお得なのです。なぜなら、「老後までの期間が長いほど、自分の年金を運用できる期間が長くなるから」です。

まずは、老後の生活に必要な資金の総額はどのくらいなのか、考えてみましょう。総務省統計局の家計調査(平成19年)によれば、高齢者の世帯が実際に必要とする生活費は、月額約27万円となっています。必要な生活費の内容としては、食費、住居・光熱費、交通・通信費、教育娯楽費、保険医療費などです。

一方、65歳男性の平均余命は約18年(厚生労働省「簡易生命表」平成18年)です。したがって、65歳から18年間の間の必要資金総額を計算してみると
       約27万円×12ヵ月×18年=約5,800万円
となります。

ただし、この金額すべてを自分で準備する必要はありません。国民年金保険料をしっかり納めていれば、国民年金から老齢基礎年金を受給することができるからです(厚生年金保険に加入している人であれば、さらに老齢厚生年金も受給できます)。

例えば、夫婦ともに自営業やフリーランスの世帯で、国民年金の保険料を40年間全て納付しているのであれば、老齢基礎年金は満額受給でき、夫婦合計で月額約13万円受給できます。したがって、夫婦で受給できる老齢基礎年金の総額は
       約13万円×12ヵ月×18年=約2,800万円
になります。

差額が約3,000万円になりますので、この場合は、自分で作る年金の目標額を約3,000万円として準備をしていけばいいということになります(女性は平均余命が約22年と長くなりますので、その分さらに資金が必要になります)。また、国民年金の加入が短く老齢基礎年金の額が少ない場合は、準備額が増えることになりますし、老齢厚生年金を受給できる人は準備額が少なくて済みます。
 

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