自動車保険/自動車保険関連情報

車両保険は必要?

車両保険は高いし、自分はぶつけないから必要ない。そう思って車両保険に入らない方は多いです。しかし、車両保険に入らないことのデメリットをしっかり認識しているでしょうか?

執筆者:小田切 毅

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車両保険とは、自分のミスで車を壊したり、当て逃げなどの自分に責任はなく、損害賠償を訴える相手が特定出来ない場合でも支払われる保険です。「10円パンチ」まで直してくれる便利な保険ですが、問題は保険料です。

30歳未満の若い人が車両保険に入ろうとすると、年間数十万円になるケースも珍しくありません。しかも、修理に保険を使ったら、翌年は等級が3段階も下がり、保険料も割増しになります。(等級が19や20だと割増しにはなりませんが)ですから、修理費が安く済むような場合だと、気軽には使えませんし、若い人には敷居が高いのではないでしょうか。

しかし、実は車両保険にはもうひとつ、エコノミータイプというのがあります。これは、他車との接触事故の時にのみ使える車両保険です。このタイプだと、普通の車両保険と比べて大幅に保険料が安いので、若い人でもさほど問題なく入れると思います。

ただし、このエコノミータイプの保険は、落書きや盗難等には対応してくれません。そこで、「自損事故」と「当て逃げ」以外は普通の車両保険と同じ補償範囲になる「A特約」というのをエコノミーに付けるのが一般的になっています。これが良く聞く「エコノミー+A特約車両保険」です。※下表参照

一般車両保険 エコノミー+A特約
自損事故 ×
当て逃げ ×
他車と衝突・接触
盗難
台風・洪水
火災・爆発
落書き
窓ガラスの破損

△は相手の確認が必要です

車両保険についてご理解いただいた上で、必要かどうか?ということですが、代理店の立場からすると、「必要です」と答えざるを得ません。なぜなら、車両保険に入らないとSAP以上の保険に入れないからです。SAP以上の保険でないと自動車事故で最も多い、対物事故の示談交渉を、約款上は、保険会社にしてもらえないのです。(ちなみに、1ナンバーや8ナンバー等の車両は最初からSAPの設定がありません。ですから、もし車両保険に入ってもPAP+車両保険ということになり、対物事故の示談交渉サービスはありません)

実際は、SAP以上の契約者でなくても、対物事故の処理でも対応してくれる代理店が多いですし、ほとんどのケースは問題なく片付くことでしょう。しかし、これはあくまで契約外のサービスなのです。ですから、対物事故の相手がSAPで、こちらがPAPやBAPだったりすると、相手のペースで交渉が進んでしまう事も考えられるのです。

任意保険は、あくまで万が一の事を想定して入るものです。ご自分の環境を考慮し、自分が得られるサービス、得られないサービスを納得した上で選択しましょう。

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