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地震拡張担保特約と地震保険はどう違う?

地震拡張担保特約(地震危険担保特約)は地震保険と異なり事業用の物件を対象に地震危険を補償します。地震拡張担保特約(地震危険担保特約)と地震保険、2つの違いと間違ったら大変なポイントについて解説します。

平野 敦之

執筆者:平野 敦之

損害保険ガイド

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地震拡張担保特約
地震拡張担保特約とは?
地震拡張担保特約、聞いたことあるでしょうか?地震保険のように地震災害に備えて建物などを目的に火災保険等に付帯して契約するものです。

但し地震保険とはまったく別なもので、対象となる物件や契約の引き受け方などもかなり違います。

私たちが地震保険と言っているものは家計地震保険と言うもので、居住用の物件が対象になります。そのため居住部分のない事業用・企業用の物件は家計地震保険で契約することができません。

これに対応するものが地震拡張担保特約(地震危険担保特約)と呼ばれるものです。これは本来誰でもどんな物件でも契約できるわけではなく、契約そのものも損害保険会社に申請を出した上で行います。

そのため各損保の契約に関する情報もあまり出ていませんし、知らない人も多いと思います。事業用の物件が対象ですから一見何ら関係ないと思う人もいるでしょうが、なかにはこの特約でなければ引き受けてはいけない物件を家計の地震保険で契約してしまっているケースもあります。

そんな地震拡張担保特約(地震危険担保特約)と地震保険の違い、知っておきたいポイントなどについて解説します。

地震拡張担保特約って何?

地震拡張担保特約の「拡張担保特約」は、地震危険に対してだけ使われる名称ではありません。火災保険などの補償範囲を拡張することで、本来火災保険の契約で対象でない事故を補償するものなのです。

「拡張担保特約」はこのように個々のニーズに応じた保険の特約の総称を言うものです。具体的には地震危険担保特約、ガラス損害担保特約、スプリンクラー不時放水危険担保特約、電気的事故担保特約などがあります。地震のリスクを拡張して補償するものは地震危険担保特約と言います。

この記事ではあえて地震拡張担保特約(地震危険担保特約)という記載をしていますのでご了承ください。

地震拡張担保特約(地震危険担保特約)の対象物件、契約の仕方

この特約は事業用の物件を対象にしますので、居住用あるいは居住部分がある物件なら家計地震保険で契約しなければなりません。

また家計地震保険とは異なり各損害保険会社が独自にやっているものですから、その損害保険会社でも必ず保険料が同じというものではありません。また契約は通常申請をした上で契約できるか判断しますので断られることもあります。


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