掲載日: 2007年 03月 26日
年金分割で熟年離婚が急増か??
![]() |
| 年金分割により増加する妻の受給額は大したことはありません。熟年での離婚は慎重になるべきです。 |
もうひとつの2007年問題
年金分割制度のスタートにより、2007年4月以降、熟年離婚が増加するとの見方があります。離婚率および離婚件数は、1960年頃より、どんどん上昇していました(バブル期を除く)。
しかし、ここ数年(2002年以降)は、離婚率、離婚件数ともに減少に転じています。
これは、妻たちが2007年を待っているからだと推測されているのです。
つまり、2007年4月より、年金分割の制度がはじまるので、この時まで妻たちが離婚を待っているということです。
メディアも、年金分割制度のスタートにより、熟年離婚が増えるのではないかと予測し、さまざまな特集を組んでいます。
中には、年金分割により、妻は得をするので、熟年離婚をしたほうがいいだとか、夫は、妻から離婚を突きつけられないように用心しろ、などといった論調のものもあるようです。
まさに、もうひとつの「2007年問題」であるといえるでしょう。
熟年離婚は慎重に
しかし、私は熟年離婚には慎重になるべきだと考えています。計算してみてほしいのです。年金分割により、いったいどれほど年金の受給額が増えるというのかを。
いくら年金分割により受給額が増えるといっても、老後の生活に十分な金額では全くありません。
しかも、この少子高齢化の時代、いつ年金制度が崩壊してしまうかもわかりません。
それだけではありません。離婚により一人暮らしとなれば、住居費はかさみますし、熟年女性の再就職は非常に困難です。
近年は、平均寿命が延びていますから、熟年離婚をした後の人生も30年近くあるわけです。
その残りの人生を、一人で生きていくことほど心細いことはありません。
また、残りの人生が長いといっても、ずっと健康でいられるとは限りません。
もしも、自分が認知症にでもなった場合、誰が面倒を見てくれるというのでしょうか。
子どもは、自分たち家族の生活に精一杯であるのが通常ですから、あまり期待はできないということを、まず認識するべきです。
若い男女であれば、やり直しがきくので、早めにリセットすべき場合も多いでしょう。
しかし、熟年になってからでは、やり直しがきかないことの方が多いといえます。
これまで、夫婦で過ごした期間のことを振り返ってみてください。
長い夫婦生活、楽しかった時期もあったはずです。
相手の良いところが見えなくなっているだけかもしれません。
浮気がひどい、暴力がひどい、というように決定的な離婚原因があるような場合であればともかく、単純に性格の不一致であるとか、そういうレベルの話ならば、もう一度、夫婦でやり直す方向で、考え直してみることをおすすめします。
関連用語: 少子高齢化問題 / 財産分与 / 家庭裁判所調査官補I種 / 家庭裁判所 / 専業主婦 /

