直撃インタビュー
掲載日: 2006年 01月 12日
『タブロイド』セバスチャン・コルデロ監督来日直撃インタビュー
『タブロイド』セバスチャン・コルデロ監督来日直撃インタビュー
セバスチャン・コルデロ監督のデビュー作はルイス・ブニュエルの『忘れられた人々』にインスパイアされた『Ratas, ratones, rateros』(1999)。同作は55以上もの映画祭で上映され、トリエステ・ラテンアメリカ映画祭の最優秀映画賞と最優秀主演男優賞、ボゴタ映画祭の特別賞をはじめ、12部門の賞を獲得する。エクアドルで半年以上ものロングラン・ヒットとなり、社会的な現象となった。
影響を受けたという映像作家にフェデリコ・フェリー二、ロマン・ポランスキー、クロサワアキラの名を挙げた。この『タブロイド』では1970年代のアメリカ映画にも影響されている、という。 2002年、『タブロイド』の脚本で、サンダンス・NHK国際映像作家賞の「ラテンアメリカ部門」に輝き、『天国の口、終りの楽園。』『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』のアルフォンソ・キュアロン監督にバックアップを受ける。同氏は鋭い内容から製作資金が集まりにくかった『リチャード・ニクソン暗殺を企てた男』も製作。 冷酷さと優しさという人間の二面性[1]
もう一人は、コルデロ監督が10代の頃に逮捕された<アンデスのモンスター>、ダニエル・カマルゴ・バルボサだ。コロンビアのレイプ殺人犯が、エクアドルに潜入し少女71人を殺害、犯行現場には必ずキャンディの包み紙が残されていた。「ガラビートの事件で、彼の妻に関する記事を読んだ。彼女は夫の二面性について何も知らず、彼が連続殺人犯である事実さえ信じられなかった。『夫は善人で、息子のよき父親です』と警察に訴えていたんだ。ストーリーを思いついたのはこの瞬間だった」。 冷酷さと優しさという人間の二面性[2]それは前作と同じテーマでもあった―「今まで映画の中の連続殺人犯はいつも同じように描かれる。その人間性が失われていくさまも同じで、それがいつも疑問だった。冷酷な犯罪者にも愛はある。同じように、家庭的な善人にも邪悪さがあるものだ」。それに「極限の状況に置かれた人間が取る行動、そこに興味を引かれる。実をいえば、犯人だけじゃなく、この映画の登場人物はみんな二面性を持っているんだよ」と嫌味なく、ニヤリと笑った。 登場人物 テレビは真実のみを映すのか。TVレポーターは世のため人のため、危険を顧みずに犯人を追う現代のヒーローか。それとも名声のためにひたすらスクープを欲し、それを手に入れるためには手段を選ばない鬼畜なのか。すべての答えは、映画の中に…ある。 |
『タブロイド』 |
SEBASTIAN CORDERO Interview - "CRONICAS" in Tokyo
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実は、コルデロ監督に衝撃を与えた二人の精神病質者がいた。一人は1999年にコロンビアで逮捕された児童連続レイプ殺人犯、ルイス・アルフレード・ガラビート。5年間に子供140人を殺害、泥酔して犯行におよび、ノートに克明な記録をつけていた。行商人として南米各地を放浪し、障害者のフリをしたり、教育機関の名を語り、各地方の学校に出入りしていたという。

