めざせサブスリー

速い人のフォームには共通要素がある

ジョギング・マラソン(ガイド・谷中 博史
ガイド:谷中 博史
マラソンサブスリー育成講座第2回目は、上半身のフォームについて。ポーラ・ラドクリフ選手の変則フォームは理にかなっているの? 本当に変則? 疲労の到来を遅らせるには体を起こし、軸をぶらさずに(第1回目は「必ず実現できる!サブスリー育成講座開始」)。

速い人のフォームには共通要素がある

遠目にみても、フォームだけで誰かがわかる
ランニングフォームというものは、どのランナーにとっても目的と動かし方(足を交互に前に出し、腕は足と反対方向に同一のリズムで振る)はほぼ同一なのに、とても個性的です。同じような体格で同じスピードで走っていても、遠目にも誰とわかるそれぞれのフォームを持っているランナーがたくさんいます。

これはエリートランナー、市民ランナーを問わずいえることのようです。たとえ身長、体重が同じでも骨格や筋肉の付き方は人それぞれですから、違っていて当たり前といえないこともないですが、そんな中で速い人のフォームには共通したものが多くあります。その共通要素だけは、長く速く走るために必須の要素だといえるでしょう。

サブスリーを目指すレベルのランナーが、トップレベルの選手と同じように体を動かせるとは限りません。レベルが違えば必須要素も異なってくることは間違いないのですが、それは動きのスピード、大きさが異なるだけであり、基本的な方向はトップレベルの選手の動きの基本要素を身につけることを目指すべきです。

では、その基本要素とは何でしょうか?

速い人は体の軸がぶれない

まず鍛えられたランナーに共通するフォームの最大のポイントは、体の軸が真っ直ぐでぶれが少ないランナーが「多い」という点にあります。「すべて」ではなく「多い」と言わなければならないのは、例外的なランナーも結構いるからです。

有名で特徴的なランナーに、女子のマラソン世界最高記録を持っているポーラ・ラドクリフ選手(英国)があげられます。あの上半身を前後に振りながら走るフォームは、彼女以外にみかけません。しかしながら最速! このパラドックス(本人はパラドックスでも何でもないとお思いでしょうが)の答えは彼女の体の中にあるとしか言いようがありません。

しかし、自然界にあって駆け足が得意な動物は、みな彼女のように走っています。すなわち体を前後に振るのです。正確に言うと体をスプリングのように縮ませ、伸びるときの反動で前方に飛び出すといったシステムです。この動物たちが人間のように足の付け根を支点にして足を振り出すのは歩くときだけです。
掲載日:2010年04月30日

特集掲載期間:2010年12月22日〜2011年3月3日