震災後のマンションと安全

野村不動産のマンション「プラウド」の防災対策

高級マンション(ガイド・坂根 康裕
ガイド:坂根 康裕
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野村不動産 川合通裕氏

 


公助で補えるものではなく、「共助」で役立つものを

坂根
「プラウドタワー東雲」では、相当調査をされて対策をとったという印象を受けました。
川合
野村不動産 川合通裕氏

野村不動産
商品開発部長
川合通裕氏

われわれも防災基準のマニュアルを設けています。ちょうど阪神大震災から防災倉庫は全部に義務づけようと、設置してきました。
実際に起きたことで勉強することはたくさんあって、液状化であれば意外にカラーコーンがあって、トラロープをひいてという安全確保がじつは大事だったり。スコップがいるけれどもスコップが意外にも無いとか。阪神大震災のときも、当初は防災備蓄倉庫に水だ、食糧だという話がありましたが、実際は地震が起きて3日後には、少なくとも公助、つまり救援物資が届くというのが実態としてあります。
最初にまず、自分たちが助かった。では次に、いかに隣近所の人を一緒に助けるか。つまり「共助」が一番重要になってきます。防災備蓄倉庫をながめていくと、水などは期限が切れてすぐにダメになる。それはそれで備える必要があるのですが、本来なら共助のために必要なものをそろえようじゃないか、と随時見直しています。今回そういう意味では、タワー型の避難をどう考えたらいいか、あらためて考える機会になりました。
耐震性能、液状化対策といった構造的なものももちろんですが、やはり、山田さん(三井不動産レジデンシャル)からもご説明があったように、家具の固定はマンションの内部では第一義的に重要だろうと。こちらは「プラウドタワー東雲」の『セーフティハンドブック』でできるだけわかりやすく伝える努力をしました。乾式間仕切り壁の中に鉄板を入れて下地を入れ、固定できる仕掛けをしました。
野村不動産 川合通裕氏

野村不動産
商品開発部長
川合通裕氏

これも、三井不動産レジデンシャルが非常にいいアイデアを出されているので、ぜひわれわれも参考にしたいと思うのですが、家具の固定もしてくださいといって簡単にできません。お客さまが固定したいけれども、どうしたら良いかとお困りのときに、対応できる体制を整えることも必要ではないかと考えたのです。駆けつけサービス的なこともやろうと。
実際、震災のあと、多くの管理組合に何があったのかを確認しました。たとえば当社が以前に分譲したマンションで、飯田橋の駅前にタワーマンションがあります。こちらが非常に組織立った避難活動、訓練をやっておられまして、震災当日も、混乱なく、安全に活動できたというお話を聞きました。 タワーマンションの場合は、エレベータが止まるといったこともありますが、一度に避難すると、かえって危険。だから、まずは動かないでくださいと指導したようです。ある意味、その場にいたほうが、安全安心なんですね。
掲載日:2012年02月21日

特集掲載期間:2012年1月25日〜2012年5月9日