掲載日: 2006年 11月 08日

この季節、3つのポイントでアトピー改善!

文章:飯野 耀子(All About「食育」旧ガイド)
11月に入って秋の気配が徐々に深まり、ちょっと冬の訪れも感じる季節になってきましたね。素敵な季節でもありますが、乾燥と戦う季節でもあります。美容ということでも、「秋は保湿」というキーワードが雑誌の誌面を飾ります。トラブルのない肌にとっても乾燥は大敵であり、アトピーなどアレルギー疾患を持っているお子さんにとっては本当に辛い季節でしょう。

そこで今回は、東京・青山にあるメディアージュ『青山通り』クリニックの伊藤院長にアトピーの改善策について聞いてきました。

先進国に顕著なアトピー性皮膚炎

メディアージュ『青山通り』クリニックの伊藤院長。「医療とはまず患者さんの話を聞くことから」を信条に、患者さんとの会話を重視している。そのため、一人当たり最低でも30分は時間を取って診察
都会の真ん中にあるのを忘れてしまう静かで優雅
「アトピーってね、先進国に顕著な症状で、発展途上国にはほとんどない症状なのよ」

今回の取材の冒頭、伊藤先生の口から出た印象的な言葉です。日本人が先進国になる過程でどんどん失っていったものの一つに「土」があります。道がアスファルトで舗装され土が少なくなった環境は、アトピー性皮膚炎の増加には大きな関係があるとのこと。アトピー性皮膚炎だけでなく、いまや春先の花粉症なども大きな関係があるらしいのです。その原因の一つは「自然と人間の共存できる関係の破壊」です。

一例として、土が少なくなったことにより微生物が生活できる環境が減少。その改善策の一つめとして、「微生物との共存」が考えられるわけです。これは何も難しいことではありません。まず人工的なものを避ける。つまり、化学調味料や合成添加物などの化学的なものが使われている食品を極力避けるということ。次に有機栽培、無農薬栽培などの微生物と共に育っている野菜を多く摂取するということで実行できます。

「そうは言っても有機や無農薬の野菜はちょっとお高めで家の家計ではちょっと……」という方もいらっしゃると思います。そういう場合は表皮は食べない、葉物野菜は外側の1枚は捨てる、湯通しして毒を抜くなどの工夫をしてみてください。

痒みのメカニズムと保湿

リトル・マーメイドのアリエルがパッケージになっている伊藤先生推薦のゲル。海藻成分を主体にしてあり、パラペンが使われていないのでアトピーの患者さんも安心して使えるとのこと
次に「皮膚炎には保湿がとても大切」というお話を聞きました。これは季節的にいつもよりも強く意識してもらいたいとのこと。皮膚が乾燥しているということは、皮膚の表面が毛羽立っているということなのだそうです。空気にこの毛羽立った部分が触れ動き、痒みが伴うのです。そこで改善策の二つめとして、保湿が非常に効果的となるわけです。

ただし皮膚炎の場合は、あぶらっぽいクリームや鉱物油使用のものは避けた方がいいとのこと。これは通気性が悪いので、肌が呼吸できなくなってしまうためです。そういう点では、通気性がよくて保湿力の高いゲルがオススメ。

他には、保湿力をあげる食材(鶏手羽、豚足、こんにゃく、里芋、アロエなど)をとることもオススメです。

腸をきれいにすることでアトピー症状が改善?

アトピー症状改善策の三つめは腸の働きの正常化です。「腸内にある腸内細菌の善玉菌のすみかを正常化することによってアトピー症状が軽くなる」という臨床報告が多数あるとのこと。その善玉菌のすみかが正常に活動するように促すのが乳酸菌。単純に乳酸菌製剤を摂取するという方法もありますし、食事から取るということも可能です。注意点としては、抗生物質は善玉菌のすみかの働きを阻害するので、理想的には抗生物質を飲まないでも免疫力がつく食生活を心がけてください。免疫力アップに役立つ食材としてはにんにく、きのこ類、きゃべつ、発酵食品などがあげられます。以前ご紹介した黒酢にんにくもオススメです。

>>次は腸の正常化を強力サポート!キムチとゴマ油の冷奴の作り方>>

関連用語: 乳酸菌 /  腸内細菌 /  鉱物油 /  鉱物油 /  食物繊維 / 

掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます。