介護・福祉業界で働く

ガイド:宮下 公美子

ホームヘルパー・ケアマネジャー・介護福祉士…なる人、なりたい人へ

 

掲載日: 2007年 11月 30日

【意見紹介】待遇改善のためにできること

2007年7月、「介護職の待遇改善のために何ができるか?」という記事をアップし、みなさんの意見を求めました。多くのご意見、ありがとうございました。今回はいただいたご意見を紹介しながら、この問題をもう一度考えてみます。
※引用させていただいたご意見は、文意を損なわない程度に整理しています。

◆INDEX◆
1P目>>【役人は介護職を体験せよ】
2P目>>【人手不足解消に「徴ヘルパー制」導入】
3P目>>【そのレベルの仕事で給与アップを求めていいのか?】

役人は介護職を体験せよ

まず、この記事へのご意見を読んで、男性からのご意見が圧倒的に多いことに驚きました。待遇の悪さとその改善について、切実に考えている男性が多いということだと思います。

目についたのは、役人や国会議員が現場の窮状をわかっていない、といういらだちを訴える声。

「大切なのは、介護保険制度をつくり、審議している国会と国会議員に介護の現場の現実をいかに知ってもらうか。日本のTOP(国)に現状が正しく伝わらなければ、全ての努力が成果につながらない」(りうのすけ・40代男性)

そして現実を知ってもらうためには、やはり現場体験が必要。
「厚生労働省や県市町村の担当者に介護職を経験してほしい」(まお・20代男性)
「厚生労働省の役人と県市町村の介護担当者全員に転籍出向させた上で介護福祉士を取らせたい」(teru・30代男性)

確かに、視察だけでなく、夜勤も含めてせめて3日間の現場体験をしてほしいですね。いかに過酷な仕事か、過酷なのにいかに薄給か、少しはわかるかもしれません。一方、現場体験どころか、もっと危機的状況を作らなくてはダメだ、という意見もありました。

「政府や行政を本気にさせるには、“困った”状況を暴露するしか方法はないように思う。介護職の絶対数が不足して、要介護者の所謂“ライフライン”が途絶えた状況にならないと、おそらくこの状況は改善されないだろう。極論を言えば、介護従事者が大量退職して施策が回転しない状態を経験しないと、国も行政も単なる“傍観者”のまま暗闇に突き進んでいくと思う」(GIGA・40代男性)

「小規模施設は法令違反の山。しかし、社長に詰め寄ると、そんなことを言っていたら中小企業はやっていけない、と言われてしまう。この際、法令違反を細かく摘発していけばいい。そうして合法的に困った状態ができれば(ガイド宮下注:制度あってサービスなし、の状態、の意味?)、政治家は現状を考えざるを得ないのではないか」(joker・30代男性)

想像力を働かせれば10年後、20年後の介護業界の状況がいかに危機的であるかは、誰だってすぐにわかると思います。しかし、国はわかっているが打つ手がないのか、わかっていないのか。どうも理解できないのです。

Jokerさんの意見は介護職の待遇改善よりもっと大きな視点で、介護保険制度の問題点改善のための荒療治。厳格に違法行為を摘発したら、残る事業者はごくわずかで、介護の担い手がなくなる、そうなれば政治家も対応策を考えざるを得ないだろう、ということですね。たしかに、地域密着を推進し、介護保険を改正したのですから、良質な小規模施設、小規模事業者がやっていけないのでは、改正の理念に反していると思います。制度あってサービスなしの状況を作るまでもなく、制度や報酬の見直しが必要です。

しかし、一方的に国の批判ばかりしていても何も変わりません。私も自分にできることを見つけよう、そして具体的に動こう、と思っています。今回のご意見の中には、具体策を提案してくださったかたもいます。それは次のページで。

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