痔、痔の薬、ボラギノール…
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もしも「痔」になってしまったら…?最新の治療法を知りたい!

もしも「痔」になってしまったらどうしたらいいの? 悩んだり迷ったりしてしまいそうなおしりの問題について、 All About「女性の健康」ガイド山田 恵子が専門医に直撃インタビュー。連載最終回は「痔」になってしまったときの治療法についてお伺いしてみました。
連載企画 「痔」…キチンと向き合って、キチンと治そう
第1回 生活習慣と痔の関係は?
第2回 「痔かも」と思った時どうする?
第3回 なぜ人は痔になるの?
第4回 痔の治療法とは?
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薬を使った「保存療法」と、手術をともなう「外科的療法」、その分かれ目は?
山田:前回は「痔」を患う原因についてお聞きしましたが、今回は、もしも「痔」を発症してしまったときの具体的な治療法について教えてください。
黒川:治療法は大きくは薬をメインにした「保存療法」と、手術などもともなう「外科的療法」に分かれます。また「痔核(いぼ痔)」「裂肛(きれ痔)」「痔ろう(あな痔)」といった「痔」のタイプによっても治療法は違ってきます。

山田:できれば手術など外科的な治療法は避けて、薬で治したい、という人が多いと思いますが、保存療法と外科的療法のどちらを選ぶか、判断の境目みたいなものはありますか?
黒川:まず「痔核(いぼ痔)」には、歯状線を境にして上部にできる「内痔核」と下部にできる「外痔核」があります。そのうちの内痔核を患っている場合、痛みはなくても第3度(排便の際に肛門の外に出た痔核が自然にもどらないような状態)で、たまにでも出血をともなう方は手術を行ったほうがいいと考えています。もうひとつ、「ベタつき」や「はみ出し」などで気持ち悪さを感じている人も手術を選択されたほうがいいでしょう。手術によって「痔核(いぼ痔)」を取り去ることで、かなり軽快になりますからね。

また、海外に行かれる方や出産を控えた女性も、環境の変化で症状が悪化する可能性があるので手術による早期治療を考えたほうがいいでしょうね。最近では痔核を縮小・癒着固定させる注射療法が出現するなど、治療法の選択肢が広がっています。
痔核について詳しく
裂肛(きれ痔)は90%が保存療法で治療できる!古典的治療法のメリットを生かす研究も進む
山田:「痔ろう(あな痔)」や「裂肛(きれ痔)」の場合はいかがですか?
黒川:「痔ろう(あな痔) 」の治療には、ほぼ100%手術が必要になりますが、逆に「裂肛(きれ痔)」の場合、約90%の人は薬を使った保存療法で痛みが治まります。しかし、痛くてたまらない人や、軟膏や坐剤を使っても痛みが治まらない人には手術をおすすめします。最近では、痛みのため過度に緊張して肛門狭窄を起こし、裂肛(きれ痔)がひどくなるという悪循環を起こしている人にも、ニトログリセリン軟膏を使った保存療法が行われ始めています。
山田:治療法も進化しているのですね。
黒川:ええ、そうですね。また、新しい薬剤や技術が開発される一方、古くから伝わる古典的治療法も見直されてきていますよ。
山田:えっ、古典的な治療法というものもあるのですか?
黒川:例えばインドには古くからの薬「クシャラスートラ」というものがあります。アルカリ性の薬剤を染みこませた糸なのですが、これを痔ろう(あな痔)の患部に入れて中から解かすのです。当院でも同じような成分の「薬線」というものを治療に使っています。また、糸やゴムで患部を「くくる」ことで、循環障害を起こらせて、わざと壊死を起こして取り去ってしまう方法もあります。

日本でも江戸時代から、いろいろな研究が行われていたようですよ。そういった古典的な治療法を見直して、現在に生かすことを研究している最中です。
山田:初めて知りました。まさに温故知新ですね 。
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最近増えるSTD、自己判断は避けて早めの受診を心がけたい!
山田:「痔」を自覚した場合、まずは市販薬を使うことが多いと思います。でも、薬局には、いろいろな剤型の痔の薬があって迷いますが、剤型を選ぶポイントを教えてください
黒川:市販薬にも、坐剤や軟膏、注入軟膏などいくつかのタイプがありますよね。症状の程度により、一概にどれがいいとはいえませんが、一般的に、肛門内にできる痔には“坐剤”タイプを、肛門外の痔には“軟膏”タイプ、が適していますね。また、肛門内は挿入し、肛門外では塗布して使える“注入軟膏”という便利な軟膏状の剤型もあります。しかし、患者さんには、「ロケット型の坐剤は突き刺すようでいやだ」、「軟膏はどうも…」など、それぞれに好き嫌いはあると思うので、自分にあった薬を使えばいいと思います。ただ、いずれにしても自己判断のみで済まさず、早めに専門医を受診することをおすすめします。

山田:痔以外の疾患の可能性もあるからですか?
黒川:そうです、大腸ガンなどのリスクもありますし。それ以外にも、最近気になっていることは、「痔」だと思って受診される患者さんの中に真菌症、尖圭(せんけい)コンジローマといったSTD(性行為感染症)の方が非常に増えていること。STDの可能性もあるということを知っておいてほしいです。

また、最近の女性にはスキンタグ(肛門周辺の皮膚のたるみ)を取りにこられる人も増えています。特に痛みもなくて、トイレットペーパーに便が残ったり、旦那さんや彼に指摘されて通院されるんですね。50歳以上の女性は恥ずかしがる人も多いですが、若い女性は意外にフランク。そのままでも差し障りはありませんが、本人にとっては病気のようなもの、取ってあげると人生がバラ色になるんですね。
山田:うじうじ悩んでいるよりも、まずは行動ですね! 今日はいろいろと貴重なお話、ありがとうございました。
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